教育訓練給付金の申請方法|受講前の確認と申請期限

仕事・退職 公開日 / 最終更新日 / 情報確認日 / 執筆 トムシ

結論

指定講座を修了すると、支払った入学料・受講料の20〜80%がハローワークから支給されます。特定一般と専門実践は受講開始の2週間前までに手続きが必要です。

教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定した講座を修了した人へ、費用の一部を雇用保険から支給する制度です。一般・特定一般・専門実践の3種類で、支給率と受講前の手続きが違います。指定されていない講座は対象になりません。

講座は厚生労働大臣指定の検索システムで調べます(掲載は令和8年10月1日時点)。専門実践は同日時点で3,485講座(新規138)です。指定期間はハローワークで確認してください。

3種類の支給率と手続きの違い

項目一般教育訓練特定一般教育訓練専門実践教育訓練
基本の支給経費の20%(上限10万円)経費の40%(上限20万円)経費の50%(年間上限40万円)。6か月ごとに申請
追加の支給なし資格取得等と就職などで50%(上限25万円)同じく70%(年間上限56万円)。賃金が5%以上上がると80%(年間上限64万円)
追加が使える開始日追加なし令和6年10月1日以降の受講開始80%は令和6年10月1日以降の受講開始
初めての支給要件期間1年以上1年以上2年以上
過去に受給したとき3年以上3年以上3年以上
受講前の手続き支給要件照会は任意キャリアコンサルティングと受給資格確認が必要同左
基本分の申請期限修了日の翌日から1か月修了日の翌日から1か月6か月ごとの末日の翌日から1か月(修了した期間は修了日の翌日から)

追加の50%・70%は、資格取得等と就職の遅い日から1か月以内、80%は同じ日から1年以内(50%と70%の手続きのあと)に申請します。80%は最大3年で192万円、最初の受講開始日から10年以内の専門実践の合計も192万円が限度です。算出額が4千円を超えないときは支給されません。

支給を受けられる人

在職者は、受講開始日に一般被保険者または高年齢被保険者である人です。離職者は、資格を失った日(離職日の翌日)から開始日までが1年以内の人です。どちらも上の表の支給要件期間が必要です。

期間は、開始日まで同じ事業主に被保険者等(一般・高年齢・短期雇用特例)として雇われていた期間です。資格の空白が1年以内なら、前の事業所の期間も通算します。過去に給付を受けたことがある場合、その受講開始日より前は通算せず、前回の支給日から今回の開始日の前日までに3年以上必要です。複数の講座は同時に申請できません。

離職者は、喪失後1年の間に妊娠・出産・育児・疾病・負傷で引き続き30日以上始められないとき、申し出でその日数分(最大19年)延ばせます。延ばしても喪失日から開始日までは最大20年以内です。開始日は、通学なら開講日、通信なら教材の発送日です。離職後の失業給付は退職したときの手続きを参照してください。

対象になる費用

対象は、本人が実施者に支払った入学料と受講料です(一般の受講料は最大1年分)。受験料、必ずしも必要でない補助教材費、交通費、パソコン代、クレジット手数料、未納額は入りません。割引後の額だけが対象で、免除された入学料は入りません。事業主の手当や返還予定のうち入学料・受講料に充てる分は差し引きます。領収書は実施者発行の本人名義に限ります。一般だけ、開始日前1年以内のキャリアコンサルティング費用を2万円まで加えられます。

支給額の試算例

手当や割引がない場合の計算例です。試算3の専門実践は1年分の合計で、50%分は6か月ごとに分かれます。

試算1(一般) 入学料と受講料の合計8万円なら、20%の1万6,000円が支給され、本人負担は6万4,000円です。

試算2(一般の上限) 合計60万円なら20%は12万円で、支給は上限の10万円、本人負担は50万円です。合計2万円なら20%は4,000円で、4千円を超えないため支給されません。

試算3(特定一般・専門実践) 特定一般で30万円なら40%は12万円です。追加の要件を満たすと50%の15万円になり、差額3万円が後から出ます(上限は20万円と25万円)。専門実践で1年の経費が70万円なら、50%は35万円、70%は49万円(差額14万円)、80%は56万円(さらに7万円)です。年間上限(40万円、56万円、64万円)以下です。70%と80%は要件を満たしたときに限ります。

給付金を受け取るまでの手順

  1. 指定と支給要件を確認する:検索システムで指定期間を確認します。不明なら住居所のハローワークへ照会票を出します(来所・郵送・電子申請。電話不可)。照会がなくても一般は申請できます。
  2. 特定一般・専門実践は開始の2週間前までに確認する:訓練対応キャリアコンサルタントとのコンサルティングでジョブ・カードを作り、受給資格確認票と一緒にハローワークへ出します。在職中でも、申し込み前でもできます。
  3. 修了し、領収書を保管する:修了証明書と、実施者発行の領収書またはクレジット契約証明書を受け取ります。
  4. 期限内に申請する:一般と特定一般は修了日の翌日から1か月以内で、郵送は消印有効です。専門実践は6か月ごとで、4月1日開始なら最初の申請は10月1日から10月31日です。
  5. 追加分は差額を申請する:50%と70%は資格取得等と就職のうち遅い日から1か月以内、80%はその日から1年以内です。

窓口は住居所のハローワークです。一般は支給申請書、修了証明書、領収書、本人確認と個人番号の書類、通帳などが必要です。払渡口座の届出済み、またはマイナポータルの公金受取口座(マイナンバー登録済み)なら通帳は不要です。本人確認はマイナンバーカード、運転免許証、パスポートです。住民票は住民票の写しの取り方を見てください。

失業中の教育訓練支援給付金

専門実践の受給資格者で、開始時45歳未満、通信・夜間以外、離職の翌日から1年以内の開始、開始日が令和9年3月31日以前の人には、失業中に教育訓練支援給付金があります。日額は基本手当の60%(令和7年3月31日以前の開始は80%)で、2か月ごとの失業認定が必要です。基本手当の受給中は出ず、在職のまま始めた人や過去の受給者は対象外です。

チェックリスト

  • □ 講座が指定期間内に始まるかを検索した
  • □ 支給要件期間が1年・2年・3年のどれかを確認した
  • □ 特定一般・専門実践は、開始の2週間前に受給資格確認を入れた
  • □ 領収書が実施者発行で、受験料や交通費を混ぜていない
  • □ 修了の翌日、または6か月ごとの翌日から1か月の期限を書いた

よくある質問

Q. 資格試験に合格すれば、追加の給付を受けられますか?

A. 合格だけでは足りません。登録や免許が必要な資格は、その手続きまで必要です。修了や学位が目標の講座は、それで同等です。雇用保険に入れない公務員等としての就職は、専門実践の70%の対象外です。

Q. 勤務先が受講料を払った場合も支給されますか?

A. 本人が支払ったと分かる費用が対象です。事業主の立替は、本人が実施者へ直接申し込み、事業主が使者として払い、支払前に全額を預けるか、書面の貸付で申請前に返済した額に限る、という条件をすべて満たす必要があります。

Q. 講座が始まってからでも、受給資格の確認はできますか?

A. 特定一般と専門実践は、原則として開始日の2週間前までに出します。一般の照会は任意で、なくても修了後に申請できます。照会後に開始日や離職が変わると、結果も変わることがあります。

出典

情報確認日:2026年10月23日。受給の可否と書類は、講座の種類と雇用保険の記録で変わります。手続きの前に、住居所を管轄するハローワークと公式ページで確認してください。

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事情に応じた法律・税務などの助言ではありません。制度の内容や期限は変更されることがあり、お住まいの市区町村や勤務先によって取り扱いが異なる場合もあります。手続きの前に、記事末尾の出典(公式ページ)と窓口で最新の情報をご確認ください。本記事の情報は2026-10-23時点で確認したものです。